
縦断曲線(VCL)の計画高計算
道路や鉄道などの建設において、勾配が変化する地点(変曲点)を直接直線で結ぶと車両の走行に支障をきたす段差や衝撃が生じます。これを防ぎ、滑らかなすり付けを行うために挿入される放物線が縦断曲線(VCL)です。
【主な利用場面】
丁張(水糸)の設置:
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道路工事や土木工事における、カーブ区間の正確な高さ出し。
路盤・舗装の高さ管理:
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施工中の各層(路床・下層路盤・上層路盤・表層)の仕上がり高さの確認。
排水計画の確認:
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凹型曲線における最下点の把握と側溝などの勾配確認。
縦断曲線(VCL)の計画高計算
縦断曲線長(VCL)、勾配(i1,i2)、変曲点(VPI)から任意の追加距離と間隔における計画高を計算します。

1. 計算条件
VPIの追加距離(測点):
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勾配が交わる変曲点の距離
VPIの計画高(標高):
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勾配が交わる変曲点の高さ
前後の勾配(i1, i2):
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VPIに向かう勾配(i1)とVPIから出る勾配(i2)。
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上り勾配をプラス(+)、下り勾配をマイナス(-)として入力します。
縦断曲線長(VCL):
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設計図書に記載されている曲線の全長
2. 基本計算式
測量計算の標準的な放物線の公式を用います。
※ 勾配(i)は計算上、小数(例:5% = 0.05)として扱います。
① 縦断曲線の始点(BC)と終点(EC)の算出
縦断曲線はVPIを中心に前後対称に配置されます。
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BCの追加距離 = VPIの追加距離 - VCL / 2
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BCの計画高 = VPIの計画高 - i1 × VCL / 2
② 任意の点(BCからの距離 x)における接線高(H tan)の計算
まずは、BCから直線的に伸ばした接線上の高さを求めます。
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Htan = BC計画高 + i1 × x
③ 縦距(y: 補正量)の計算 接線から実際の放物線(カーブ)までの垂直方向の距離(縦距)を計算します。
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y = (i2 -i1) / (2 × VCL) × x^2
④ 任意の点の計画高(H)の算出 接線高に縦距を加算して、最終的な計画高を求めます。
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H = Htan + y
3. 計算手順
縦断曲線長( VCL = 120m)、上り勾配( i1 = 2%)から、下り勾配( i2 = -3% )に変化する場合の起点から20m間隔の計画高を計算します。
【入力値】
※小数点以下の桁数:3桁、丸め処理:四捨五入
①縦断曲線長 = 120, BVC = 18.5 ※起点(開始測点の高さ)
②勾配(i1) = 2%, 勾配(i2) = -3%
③測定間隔 = 20
④[グラフ表示]ボタンを押下すると計算結果をグラフに表示します。
【計算結果】
測点1( X = 0.0m)
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勾配線高(H) = 18.500 m
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縦距(y) = 0.000 m
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計画高(FH) = 18.500 m
測点2( X = 20.0m)
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勾配線高(H) = 18.900 m
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縦距(y) = 0.083 m
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計画高(FH) = 18.817 m
~~~ 省略 ~~~
測点6( X = 100.0m)
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勾配線高(H) = 20.500 m
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縦距(y) = 2.083 m
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計画高(FH) = 18.417 m
測点7( X = 120.0m)
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勾配線高(H) = 20.900 m
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縦距(y) = 3.000 m
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計画高(FH) = 17.900 m

4. 実務上のポイント
勾配の「符号(プラス・マイナス)」に注意:
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入力する勾配のプラス(上り)とマイナス(下り)を間違えると、計算結果が全く異なるものになります。
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山型(クレスト)と谷型(サグ)は、入力された符号によってアプリが自動的に判別し、正しい補正(縦距の加減算)を行います。
追加距離の単位:
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設計図面によって「No.測点(1測点=20m)」で表記されている場合と「メートル(m)」で表記されている場合があります。
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アプリに入力する際は、メートル単位の総距離(例:No.5+10.0m → 110.0)に変換して入力してください。